解説-13 遊亀楼 魚兵

【正解:さかな】

 

【れいあ】
あっ……!答えは、「さかな」ですね!
遊亀楼 “魚”兵――お店の名前にも入っていました。

【ウスラタラーズ伯爵】
……その通り。御名答だ、諸君ら。
だが、この場所の価値は“魚”そのものではない。

【れいあ】
え……?

【ウスラタラーズ伯爵】
料理とは、味だけで完成するものではないからだ。
器、空間、光、人を迎える所作。
そうした積み重ねによって、初めて“時間”は特別なものになる。

【れいあ】
……あ。だから魚兵さんって、建物や空気まで大切にしているんですね。

【ウスラタラーズ伯爵】
ふむ。料理を出すだけなら、新しい建物でもできる。
だが、長い時間の積み重ねだけは、簡単には作れない。
この場所には、明治時代から続く“時間”そのものが残っている。

【れいあ】
なんだか、昔と今が同じ場所にあるみたいです。

【ウスラタラーズ伯爵】
ようやく見えてきたか。
価値とは、物だけに宿るものではない。
人が過ごした時間もまた、受け継がれるべきものなのだ。

【れいあ】
……匠の守護者って、技術だけじゃなくて、そういう記憶も守っているんですね。

【ウスラタラーズ伯爵】
悪くない理解だ。

さて――
次の場所でも、諸君らの観察力を見せてもらおう。期待しているよ。